次は一風変わったバビロンの塔でございます。それは硬く焼いた煉瓦でできておりました。どこまでも高くたかく伸びる塔に登るのは鉱夫たち。彼らは空の天蓋を掘るために上へと行くのです。銀の光を湛える月のあばたを眺めながら塔を登り、さらに上へ上へと行けば太陽の横をも通りました。太陽より上へと行けばどうなるか? 陽の光は足元からさすのでございます。鉱夫たちはまだまだ登り、さあやっと天井を掘り始めるぞ、というところでわたくしめは星にぶつかりおちてしまいました。