アセロ君は、とても可愛らしいね。
普段の大胆さとは裏腹に、優しく頭を撫でられた時は、本当どうしようかと思ったよ。
リラ君に対してマントを貸してあげる処も、ジェナ君の為に暖炉に火を入れてあげる処も、とても、優しい。
彼ともいつか…そうだね、僕も彼も無事に役を演じ切りこの舞台を降り、街に戻る事が出来たなら、狩りに出掛けてみても面白いかもしれない。
彼程の大魔術師ならば、流血させる暇(いとま)もなく、綺麗な消し炭にしてくれそうだ。
昨晩のジェナ君との遣り取りは、なかなかお似合いで可愛らしかったな。
どぎまぎしている処が、とても。ふふっ。
皆、幸せになれると良いのだけれど。
僕は……どうなるだろうな。